まいたーん!に大集合、ボードゲーム対談!

2019年07月28日(日)
ヤマカまなびパーク
多治見からボードゲームを拡散しよう!2019年7月28日、ゲームマーケットに出展したゲームデザイナー2人と多治見市学習館館長が、アナログゲームの未来を大いに語りました
Q1 ボードゲームと私
その
ボードゲーム歴を教えてください。
大沼 博之
東京都内で「JAGA」というゲームサークルが今年で33年やっておりまして。
大沼 博之
かなりの老舗で、私は立ち上げメンバーの1人です。
大沼 博之
私も還暦でもうみんなだいたい歳をとっているので、 まいたーん!さんのようなゲーム会は活気があるのはいいなと思いました。
大沼 博之
最近のゲームは集めていないので、古い昔面白いと思ったゲームを持っていくんですが 遊んでみると、あれ?案外だな?ということがあります。
大沼 博之
進化していっているんだなと思います。「時代が変わったな」というのを、こういうところに来ると感じます。
明地 宙
製作者としては、2013年から作っています。
明地 宙
祖母がドイツの木のおもちゃを扱う店で働いていて、誕生日とかで木のおもちゃをもらっていた中に、HABA社のゲームとかがあって、兄弟と一緒に遊んでいたんですね。
明地 宙
でも、どんどん買ってもらえるわけじゃないから、次第に飽きてきて、そうすると今度は自分で作り始めるんですね。
明地 宙
既存のゲームを面白く作り変えるところから始めて、いつしか自分でも作ってみようかな? と思い、ゲームを作り始めました。
明地 宙
2014年にサークルを立ち上げて、毎年1つか2つずつ出しているんです。 アイディアはどんどんあるんで楽しいですね。
スピール
解説するよ! HABA社とは、ドイツのメーカーで、小さい子供が遊ぶ玩具やボードゲームに定評があるんだ。
岩下 英治
私は高校2年生の時にテーブルトークRPGにはまって、大学時代には「シミュレーション研究会」に入りました。
岩下 英治
その中で感じたのがコンピューターゲームとは違って、顔を突き合わせて遊ぶというのがすごくいいなと思いました。
岩下 英治
仕事についてからは全く離れていたのですが、先日まいたーん!さんのメンバーたちとTRPGで遊ばせていただきまして、25年ぶりに遊んだんですけど本当に楽しいな!と思いました。
岩下 英治
今こうして大沼さんや明地さんたちとも繋がって、ここからコンピューターゲームにはない魅力のあるボードゲームを盛り上げていきたいという中で、インストラクターのように教えてくれる人が少ないという悩みが浮上しました。
岩下 英治
それを補うという意味で、「ボランティア養成講座」という銘を打っているんですけれども、一緒にできる仲間を増やしていきたいと思って取り組みを開始しようとしています。
岩下 英治
将来的にはモザイクの全国大会を開いたり、ボードゲームの自主制作ができるようにならないかという夢を持っています。
スピール
最近はボランティアをやる人が少なくなってきたらしいので、ボードゲームなどのイベントを使って面白みのあるものをやってみたいというのが、館長の希望なんだ。
Q2 mosaic製作秘話!
その
大沼さん、モザイクを製作された時のエピソードを教えてください。
大沼 博之
イスラエルの「オルダインダストリーズ」という会社が出していた「アッパーハンド」というゲームがもとになっています。
大沼 博之
5かける5の盤面と、4つ積み重なると上にあがっていく。という、「モザイク」の肝になっている部分はそこから来ています。
大沼 博之
ただし、「アッパーハンド」では、タイルではなくボールを使っていました。当時日本ではまったく紹介されていませんでした。
大沼 博之
ある時、アメリカのゲーム雑誌の中で「アッパーハンド」が小さく紹介されている記事があり、簡単なルールだったのでそれを自作した者が仲間の中におり、やってみたら「面白いじゃないか」となりました。
大沼 博之
世界的には生まれては消えていくゲームの中の一つなんですが、2人対戦ゲームが好きな日本人の間で割と評判でした。ただ、盤面が5×5だとイマイチなんですよね。
大沼 博之
7か9がいいよねという話は当時からあって、この時、僕が考えたのはボールではなく円盤状にした方がいいと思いました。
大沼 博之
この部分が私のオリジナルのアイディアとなります。
大沼 博之
なかなか円盤状のものを作るためのいい材料が見つからなくて、一昨年多治見にきてタイルと出会って、という話で多治見と繋がりました。
大沼 博之
「モザイク」ではないのですが、「neu」というゲームを仲間が作って、それに私も関与していたりします。
大沼 博之
「ワードバスケット」作っている小林さんは私たちの仲間で、裏話でいうと、もともとワードバスケットはボードゲームだったんですよ。
大沼 博之
そんなのいらないんじゃない? カードだけの方がいいんじゃない? という感じで最終的にシンプルなカードゲームに落ち着きました。
スピール
「neu」は国産のカードゲームで、なんと発売から30年経ってもまだ売れているんだよ。
スピール
まさか大沼さんが関わっていたなんて! すごいね。しりとりみたいなカードゲーム「ワードバスケット」も日本で人気だよ!
Q3 FOGSITE製作秘話!
その
明地さん、FOGSITEを思いついた経緯を教えてください。
明地 宙
自分の場合は、プレイヤーがどういう体験を求めているかというのを考えて作ります。
明地 宙
FOGSITEは周りがわからない状態で探索していく迷路系のゲームで、みんなが協力してワイワイ言いながら楽しめる状況を想定しました。
明地 宙
紙とペンで遊ぶゲームの「ラビリンス」という5×5の迷路に壁を書いて、もう片方も書いてお互いにそれを解き合うというものがあります。
明地 宙
あと「バトルシップ」という座標を探りながら遊ぶ潜水艦ゲームを組み合わさった感じに結果的になりました。
明地 宙
最初はもっとごちゃごちゃしたゲームだったんですが、テストプレイを重ねてどんどん引き算していって、今の状況になりました。
明地 宙
FOGSITEでは、70回くらいはテストプレイが出来ました。
明地 宙
そのおかげでいろんな人からアドバイスをいただくことができまして、いい評価を今回いただくことができたのはテストプレイのおかげなのではないでしょうか。
明地 宙
当然気になるので、ゲームマーケットの後でWEBを見て「こんなに遊んでもらって嬉しいな」と。
明地 宙
現代では作ったゲームに対してすぐに感想を貰えるので、製作におけるモチベーションを保てるんです。
明地 宙
個人で作るゲームはこれからもどんどん増えていくのではないでしょうか。
スピール
FOGSITEは、明地さんが今年発表したボードゲームで、ゲームマーケットで出品されたんだ。とても高い評価を得ている素晴らしい作品だよ!
岩下 英治
ゲームマーケットでボードゲームを購入される層はどのような客層何でしょうか?
明地 宙
客層はすごい広がっていますね。学生もいるし、シニアの方も見えますよ。
岩下 英治
ボードゲームって顔を合わせなくちゃいけないので、時間がない現代において遊べる環境があるっていうことに驚きがあります。
明地 宙
まいたーん!さんにようなゲーム会も増えていますし、ボードゲームカフェの功績が大きい気がします。
明地 宙
カフェで遊んでいた方が自分で会を開くようになるというケースもあるようです。
明地 宙
テレビで取り上げられているのが大きいかもしれないですね。芸能人が本気で遊んでいる様子を見て、大人も遊べるものなんだという認識が広がっているんじゃにないでしょうか。
岩下 英治
30年前にテーブルトークRPGの人気が高まったときに、ウォーゲームやボードゲームが紹介されることがありましたが 戦争や戦闘を題材にしたものをテーブルを囲んで楽しんでいるということで、今よりも批判的な雰囲気が強かったように思います。
大沼 博之
戦争といえば、そういえば最近ウォーシュミレーションやってる人いないなぁってのはありますね。
大沼 博之
戦いや戦争をテーマにしたゲームはたくさんありますけど、最近はないな?と、ふと思いました。平和なシチュエーションのゲームが多いなと思います。
大沼 博之
あとは協力型ゲームですね。昔はありませんでした。今は「パンデミック」のようなヒット作が受け入れられているということは今の時代に合っているということでしょうね。
大沼 博之
昔は戦争ゲームの「ディプロマシー」をガチでやりあったんですが、今の人にはやらせられないでしょう。
スピール
「ディプロマシー」はヨーロッパの覇権を巡って争う戦略ボードゲームなんだ。運の要素が一切なく、交渉と戦略だけでゲームが進み、プレイ時間はかなり長くて大変なんだよ。
Q4 これから先ボードゲームはさらに拡大していくのか、市場の状況をどのように考えていらっしゃいますか?
その
これから先ボードゲームはさらに拡大していくのか、市場の状況をどのように考えていらっしゃいますか?
大沼 博之
こんなピークが来るとは思っていなかったんですよ。今みたいな状況を夢見て、30年前にゲームサークルを立ち上げたわけですから。
大沼 博之
自分たちがサークルでやってきた体験を元にしてお話しさせていただきますと、やはり「面白いものを人に勧めるのが楽しい」のですよね。
大沼 博之
ただ単に、ボードゲーム会に行ったり、ボードゲームカフェで遊ぶのが楽しいだけで終わると一過性で終わるんですよね。
大沼 博之
「これは面白いから」って他の人に勧めて、それがウケるともう中毒になっていく。
大沼 博之
ゲームを教えるのが楽しい、そうなると自分でも(ゲームを)持ちたいから購入する。
大沼 博之
そういう人をどれだけ増やすことができるのか? というのが、これから先問われてくるのかなと思います。
明地 宙
ゲームマーケットに参加するようになって、毎年黄金期って言われてて、今思っているのは印刷所が増えてきてゲームを自作で作りやすくなってきましたし、YOUTUBEでユーチューバーがボードゲームを紹介するようになってきた。
明地 宙
テレビとかでも紹介されており、これらは拡散力が強いのでまだこれから拡がっていくんじゃないかかな?と思います。
明地 宙
だから、黄金期はまだこれからなんじゃないかと思います。
明地 宙
これから先どうなっていくのかという話ですが、今はパーティ系のゲームが流行っていて、10分とか15分とか、一瞬で遊べるようなものをやりたがる人が一定数いるんですよね。
明地 宙
ゲームカフェとかで一番最初に店員に勧められるゲームです。ルール説明が5秒で終わって、わいわい盛り上がれるような。
明地 宙
「ボブジテン」とかがそれにあたると思うんですけど、こういうゲームが爆発的に伸びているんです。
明地 宙
その中で、何割かがもう少しやりごたえのある中量級ゲームに進み、さらに何割かが重量級に進む。
明地 宙
ボードゲーム全体は盛り上がっていくと思うけど、その中身は細分化されていくと思います。
明地 宙
業界の未来は明るいとは思いますけど、ゲームの作り手としてはニーズを見て作っていきたいなと思います。
岩下 英治
ボードゲームを覚えて、遊べるようになるまでにはルールを読み込んで、テストプレイをして、時間と労力がかかります。
岩下 英治
仲間も必要ですからね。でも、そのような環境さえあればもっともっと伸びていく気がしますよね。
岩下 英治
ベテランと初心者とがうまくお互いを尊重できると良いですね。
岩下 英治
ボードゲームであれば、負けても楽しいという環境をどう作れるか? 空気感をどう作れるか? それが大事なんだろうなと思います。
明地 宙
同じゲームでも、遊ぶメンツによって面白さが全く変わってしまいますからね。
Q5 ドイツボードゲームの魅力とはなんでしょうか。
その
ドイツボードゲームの魅力とはなんでしょうか。
大沼 博之
私のやっていたボードゲーム会ではスコットランドヤードというゲームから始まりましたね。
大沼 博之
ほぼラベンスバーガー社の作品が占めていたように思います。
大沼 博之
そこからライナー・クニツィアとか傑作を生み出すデザイナーがどんどん出てきましたね。
岩下 英治
私はこんなにドイツのボードゲームが出ているなんて知らなくて、エポック社から出しているゲームをやっていたくらいなんですよ。
岩下 英治
調べたら、こんなにたくさんあるんだっていうくらい出てきてびっくりしました。子供が生まれた時に一緒にできるゲームないかなって探して、HABA社とかに出会うわけです。
明地 宙
ドイツゲームは奥深いですね。発明なんですよ。
明地 宙
「ハゲタカのえじき」でいうところの「バッティング」っていうルールを考えたのはすごいな?っていう。
スピール
ライナー・クニツィアはドイツのゲームデザイナーで、600以上のゲームを製作しているボードゲーム会のスーパースターだよ。
スピール
ラベンスバーガー社は100年以上続くドイツの老舗ゲームメーカーなんだ。
Q6 活動の最終目標はなんでしょうか?
その
活動の最終目標はなんでしょうか?
大沼 博之
「モザイク」を多治見から世界に発信しなくてはいけない使命があるんですが、今の市場には2人用のゲームが少ない。
大沼 博之
オセロみたいな2人でできるゲームにニーズがあると思うんですよね。
大沼 博之
「モザイク」はそこを狙っていきたいですね。
岩下 英治
まいたーん!さんがいろんな会場で会を開いていますが、今ゲームの波が来ているんだな!というのを実感します。
岩下 英治
家族が一緒に考えて、一緒にいる時間を取り戻すということがボードゲームでできるといいんじゃないか?と思います。
岩下 英治
顔を突き合わせて、楽しくてホッとする空間を市民の皆さんと一緒に作っていきたいなと思います。
明地 宙
日本の家庭にどんどんゲームが増えてきて、そこに自分のゲームがあればいいな! と思います。それが最終目標といえば最終目標ですね!
スピール
尽きることのないボードゲーム話…まいたーん!も「モザイク」を中心として、多治見市をボードゲームの発信源にしていきたいと思っているよ!